2020年1月25日土曜日

新型ウイルス対策を強化 死者が増加

中国で大型連休開始、新型ウイルス対策を強化 死者が増加
People wearing protective masks are seen outside a hospital in Shanghai on January 22, 2020

中国内陸部の湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスの感染が広がる中、数億人の国民が移動する旧正月(春節)の大型連休が24日、同国で始まった。当局は封じ込めを強化している。
新型ウイルスによる肺炎の死者は26人に増え、確認できた感染者は830人に上ったと、中国当局は同日発表した。
北京と香港では、大人数の群集の形成を避けるため、主な行事が中止されている。
武漢など湖北省の都市では、公共交通機関の運行が制限されるなど、より厳しい対策が取られている。
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これまで死者はほぼ全員、湖北省で確認されている。同省以外で初めて死亡が確認されたのは、河北省の80歳の男性。
一方、中国以外の国で確認された感染者は12人と比較的少ない。このことが、世界保健機関(WHO)が23日、「国際的な非常事態」の宣言を見送った理由の一つとなった。
WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長は、「これから非常事態になるかもしれない」と述べた。
Masks worn in Hong Kong

中国以外では23日、新たにヴェトナムとシンガポールで感染者が確認された。日本では2人目の感染者が見つかった。
アメリカは、確認されれば2人目の感染者となる可能性がある人について、検査を進めていると発表した。

紫禁城も閉鎖

旧正月に合わせ、中国では厳しい対策が取られている。
北京では、すべての大規模な祝賀行事が中止された。寺院での行事は禁止され、新作映画の公開が延期に。観光名所の紫禁城も閉鎖される。

People wearing face masks ride escalators inside Hankou Railway Station on January 22, 2020 in Wuhan

香港でも、国際的な祝祭行事や、毎年恒例のサッカー大会がキャンセルされた。
中国当局は、湖北省を発着する航空機や鉄道を停止するなど、省内の約2000万人を実質的に隔離している。
WHOは、中国当局が武漢や少なくとも他の5都市で、大規模なウイルスの封じ込め策を実施していることを称えた。

マスクを義務化

市民の生活への影響もみられる。
湖北省の各都市では、カフェや映画館、展覧会場が閉鎖されている。在庫が減っている食料品店には長い行列ができ、所々で言い争いも起きている。
武漢では、公衆の場に出るときはマスク着用が義務付けられている。市民からは、街がゴーストタウンのようだとの声が出ている。
Workers make face masks in China

感染拡大を食い止める努力が続く中、北京で取材するBBCのスティーヴン・マクドネル中国特派員は、武漢からはすでに何十万人もの市民が市外に移動し、旧正月を祝っていると伝えている。
新型ウイルスの潜伏期間が5日前後とされることから、気づかないうちに伝染させた可能性もあるとしている。
マカオ当局は、住民がマスクを安価で入手できるよう2000万個を発注した。香港ではマスクの無料配布を求める声が高まっている。いずれの地域でも感染者が確認されている。

日本でも2人目を確認

中国国外でこれまでに感染者が確認されたのは、タイ(4人)、ヴェトナム、日本(各2人)、台湾、韓国、アメリカ、シンガポール(各1人)。
イギリスやカナダなどの国々でも、感染の疑いのある人の検査が進められている。
台湾は、武漢から来た人の受け入れを停止している。アメリカは、中国への旅行者に対し注意を呼びかけている。

2020年1月24日金曜日

子どもの宿題

子どもの宿題を親が手伝う適切な方法とは?




宿題をやろうとしない子どもを持つ親は少なくありませんが、親が宿題をやってしまっては子どものためになりません。「親が子どもの学習機会を奪うことなく宿題を手伝う方法」について、オーストラリアのモナシュ大学で教育学の講師を務めるMelissa Barnes氏とKatrina Tour氏が解説しています。

Barnes氏らは、「親は子どもにとって生まれて最初に出会う人生で最も重要な教師です」と指摘。400件以上もの調査結果を分析した2019年の研究では、子どもの年齢や社会経済的状況に関係なく、親が子どもの学習に関与することで子どもの学業成績が向上したり、勉強への動機付けが強まったりするメリットが確認されています。しかし、この分析研究においては、「親が子どもの学習に関与する方法」について注意するべきだと示唆されているとのこと。

親が子どもの学習に関与する方法として、親が教師と面談を行ったり、子どもと学校について話し合ったり、学習のための機会や励ましを与えたりすることが挙げられます。また、親が子どもの宿題を手伝うことも、子どもの学習に関与しているといえますが、親が子どもの宿題を助けすぎてしまうと、子どもの学業成績が悪くなったそうです。

宿題が好きな子どもはほとんどいませんが、宿題と学業成績についての包括的な分析では、特に7~12歳の子どもにおいて宿題を行った場合に学業成績が向上すると示唆されています。そこでBarnes氏らは、子どもの宿題に対する責任感を奪うことなく宿題を手助けするためには、「子どもに宿題を最後まで完了させること」を目標にするのではなく、「自分で宿題を終えられるという自信を子どもに持たせること」を目標に支援を行うべきだと主張しています。


実際にBarnes氏らが提唱する、「親が子どもの宿題を手伝う4つの適切な方法」がこれ。

◆1:子どもを褒めて励ます
子どもの宿題に対するモチベーションを上げるためには、まず親が積極的に子どもを褒めることが効果的だとのこと。たとえ親が子どもの宿題内容について理解していなくても、子どもの横に座って宿題の内容について質問したり、話し合ったりすることが子どもの積極性を増すとBarnes氏らは指摘しています。

◆2:学習内容をモデル化する
多くの教師は子どもに対して知識を与えるだけでなく、問題を解くための「モデル」を与えます。子どもが宿題につまづいている場合、親が「問題の解き方のモデル(解法)」を提示し、実際に一問だけ子どもと一緒に問題を解いてみて、子どもにモデルに沿った問題の解き方を教えることが効果的だそうです。


◆3:宿題の計画を作成する
宿題に対して子どもが過度のストレスを感じている場合、無理に宿題をやらせようとするのは逆効果です。そんなときは、子どもに無理を強いる代わりに、親が一緒になって「宿題に取り組むための計画」を作成することを、Barnes氏らは推奨しています。子どもの宿題計画を作成する際の流れが以下。

・宿題を読んでタスクの内容を理解する。
・宿題を小さなタスクに分割する。
・各タスクを完了するのに必要な時間を考える。
・締め切りから逆算して、スケジュール表を作成する。
・子どもの目に付く場所にスケジュール表を置いておく。
・完了したタスクにチェックを入れて、宿題の進行度を確認するように子どもに促す。


◆4:宿題用の時間を確保する
子どもが宿題をやる時間を確保することは、前向きな学習習慣を作り出す上で重要です。そこでBarnes氏らは、子どもが宿題をやる時間帯は親もテレビやゲームといった騒がしい娯楽を控え、読書などの学習に一緒になって取り組むことを推奨しています。家族が一緒になって学習する時間を設けることで、子どもが快適に宿題に取り組むことができるとのことです。

野生動物のほか、合計で112種類の野生動物や希少生物が食用

中国の新型コロナウイルスの感染源となった生鮮市場では「コアラ・オオカミの子ども・クジャク・ラクダ」などが食用として売られていた




中国で発見された新型コロナウイルスの感染症例は、湖北省武漢市内にある武漢華南海鮮卸売市場に出入りする人に多く見つかっていることから、この海鮮卸売市場が発生源だとの見方が広がっています。そんな武漢華南海鮮卸売市場では、直接の感染源になったとされる野生動物のほか、合計で112種類の野生動物や希少生物が食用として売買されていたことが指摘されています。

新型コロナウイルスが原因の肺炎で最初の死亡者となった60代の男性は、武漢市にある武漢華南海鮮卸売市場の関係者だったことから、当局は市場を閉鎖して徹底した消毒を行うとともに、感染源の特定を急いでいました。その後、遺伝子を解析した最新の研究により、中国の新型コロナウイルスは「ヘビからヒトに感染した可能性が高い」ことが判明しました。

中国の新型コロナウイルスが「ヘビからヒトへ」感染した可能性が高いことが判明 


新型コロナウイルスの直接の感染源として野生のヘビが有力視されていますが、武漢華南海鮮卸売市場ではヘビだけではなくさまざまな野生動物が食用として取引されていました。シンガポールの大手紙The Straits Timesの調べによると、武漢華南海鮮卸売市場で取引されていた動物やその肉は合計で112種類にも及ぶとのこと。その中には、コアラ・キツネ・ワニ・オオカミの子ども・オオサンショウウオ・ネズミ・クジャク・ラクダなどが含まれています。

長年にわたり武漢市に住んでいるイギリス人物理学教師アラン・レイン氏はタイム紙の取材に対し、「生きたハリネズミやヤマアラシなどを見たことがあります。それらは隠される様子もなく売買されていました」と証言。野生動物は、精肉された状態で売られていることもあれば、ケージの中で生きた状態で売られているものもあったとのこと。


野生動物を食べる習慣が原因で、中国がアウトブレイクの発生源になったのは、今回の新型コロナウイルスが初めてではありません。2002年には、重症急性呼吸器症候群(SARS)が中国を中心に大流行し、8096人がSARSコロナウイルスに感染、世界37カ国で774人が死亡するなど、猛威を振るいました。このSARSコロナウイルスは、中国で美味な食材として重宝されているジャコウネコが感染源だとされています。

さらに、2012年ごろから世界的な流行を見せ、2019年11月末までに少なくとも858が死亡している中東呼吸器症候群(MERS)は、ヒトコブラクダが感染源だと見られていますが、武漢華南海鮮卸売市場ではラクダの肉も売られていました。

市場のメニュー表にはラクダのイラストがあるほか、「生きたコアラ」を意味する「活樹熊」の項目も確認できます。


中国では、多くの野生動物の売買が禁止されているかまたは特別な許可が必要ですが、規制が緩いため公然と取引されているとのこと。武漢華南海鮮卸売市場の関係者は中国の大衆紙新京報の取材に対し、「市場が閉鎖される直前まで、野生動物が普通に売られていました」と話しています。


ニューヨークを拠点とする野生生物保護協会のクリスチャン・ワルツァー氏は、「新しい感染症のうち、70%は野生動物に由来しており、野生動物を取引する市場は自然に住む宿主からウイルスが拡散する機会となります」と述べて、野生動物を食べる習慣のリスクを強調しました。

その時代に生きた人々の息づかいが感じられる写真集に

1985年~1986年の大阪で撮影された1000枚超ものモノクロ写真が一挙公開、その時代に生きた人々の息づかいが感じられる写真集に 2020年2月8日、 kouichi morimoto さんが1985年から1986年ごろに大阪で撮影した1000枚もの写真を、写...