クリスマスが近づくこの時期、各地のショッピングモールはクリスマスショッピングをする人たちで混雑し、騒々しいものになることだろう。
特に欧米のショッピングモールでは、今季の特別イベントとしてサンタクロースのグロットが配置され、子供たちがサンタと記念写真を撮ったりして楽しいひとときを過ごすことができる。
しかし、サンタに会いたい子供たちの中には感覚障碍を抱える自閉症や自閉症スペクトラム(アスペルガー)の子供たちもおり、賑やかな場所では感覚が過敏になり苦痛に感じてしまう。
そんな子供たちのために、非営利団体組織がアメリカとカナダのショッピングモールを早朝オープンする企画を実施した。
そのおかげで、自閉症の子供たちは混雑していない静かなモール内で、思いっきりサンタとの時間を過ごすことができるという。
image credit:Autism Speaks/Facebook
早朝オープンのモールでサンタのイベントが開催
自閉症や特別支援を必要とする人々をサポートする非営利団体Autism Speaksは、アメリカのニュージャージー州にあるCherry Hill Programsの協力を得て、アメリカとカナダのショッピングモールで「サンタ・ケア」と呼ばれるイベントを開催した。今年はこれまでにない規模となり、747件の同イベントがアメリカとカナダの582ものショッピングモールで11月から開催されているが、このイベントの特徴はショッピングモールが早朝にオープンされることだ。
混雑したモール内では、感覚障碍を抱える自閉症の子供たちはサンタと過ごす時間さえも苦痛に感じてしまいがちだ。そこで、この2つの組織が早朝オープンするモール内で、自閉症の子供たちのために、特別にサンタのイベントを開催するというわけだ。
穏やかな環境で子供たちはサンタとのひとときを楽しめる
特別な支援を必要とする子供たちが、モールにいるサンタへの訪問をより楽しめるようにと、2組織はモール内の照明を普段のオープン時よりも少し落とし、低音で音楽を流すよう試みている。また、サンタ自身も自閉症の子供たちと交流する方法について事前にトレーニングを受けており、子供たちが静かな環境で楽しめるよう配慮している。
Autism Speaksの副社長であるヴァレリー・パラディスさんは、この企画について次のように語っている。
私たちの目標は、自閉症の人々のためにより包括的な世界を作っていくことです。このようなイベントでは、自閉症の子供を持つ家族全員が快適に感じ、子供たちの症状を理解され、受け入れられていると感じることができ、それはとても大きな意味をもつと信じています。
音の取捨選択が難しく、全ての音を過敏に感じ取ってしまう自閉症の人々へ向けた店の取り組みは世界でも広がりを見せている。
2017年にはオーストラリアのスーパーマーケットが自閉症や自閉症スペクトラムを抱える人々のために、1時間、音や光を抑えた時間帯の設定を開始した。
http://karapaia.com/archives/52244942.html
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