新年早々、飛行機の遅れで困惑した方も多かったようです。その原因はアルコールでした。
1月3日の午前7時20分に福岡から成田に向かう全日空の便に乗務する予定の20代の女性客室乗務員が、乗務前の検査で呼気1リットル当たり0.14ミリグラムのアルコールが検出されたので、乗務を交代となりました。その影響で福岡と成田や羽田を結ぶ合わせて4便に遅れが出た旨が報じられています。
合コンやギャラ飲みを満喫!?
この客室乗務員は乗務前夜の21半頃まで友人と一緒に福岡市内の飲食店で焼酎2杯程度を飲んだとのことです。
近年、パイロットの飲酒事案等が続いたので、令和元年4月9日に開催された国土交通省有識者検討会で『航空従事者の飲酒基準について』が定められました。航空法に基づく操縦士以外の客室乗務員、運航管理従事者及び整備従事者についてのアルコールに関する基準は、令和元年7月5日に公布され、令和元年12月31日までが、猶予期間でした。
業務前にストロー式のアルコール検知器による検査を義務化(※機上で旅客の避難誘導を行う客室乗務員は乗務後の検査も義務化) ・アルコールが検知された場合の業務を禁止等が定められた旨を国土交通省は発表していました。最近、導入されたアルコール検査に対して、CAの不満も少なくないようです。
「先輩達は、ステイ先で地酒を楽しんだり、VIPのお客様等との合コンやギャラ飲みを満喫したりしていたのに、私たち若手が貧乏くじをひいたみたいで迷惑です。酔っ払ったパイロット達のとばっちりだわ」
と若手CAは、薔薇色の合コンライフに支障をきたすようになったことを嘆いています。
「酔っ払ったパイロット等の前科がある全日空だから、ちゃんとアルコール検査やっていますとアピールをしたかったのでしょう。正月早々に杓子定規に検査をするのは結構ですが、お客様に迷惑をかける方が問題だと思います。だって、外資系の航空会社は、アルコール検査をこれから始めるというところもあるんですよ」と日本の航空会社先行のアルコール検査体制への不満を漏らすCAもいます。
「アルコールが、検出されたら、線引きが難しいようですよ。マウスウォッシュ程度でもアルコールが検出されてしまう問題は以前から指摘されています。国内線は、夜到着して一泊して、翌朝飛ぶというようにフライトのスケジュールもタイトですから、仕事の後の軽い一杯のつもりがうっかり深酒をしてしまい、翌朝に響いてしまうこともあるので、ストレスたまります」
と国内線のCAはぼやいています。
一方で、アルコール検査から派生する新ビジネスも注目されています。
「飲酒運転取り締まりが厳しくなった頃に流行った、アルコール検査を突破するサプリメントの業者からはやくも売り込みが来ています。ハイヤー送迎がなくなったり、待遇が悪くなっているCAの中には、アルコールを消すサプリメントの流通をコッソリと副業にする人も出てくるでしょう」(CA)
CAを経て、セレブ妻になっているOGは、
「最近は、何でもコンプライアンスとか厳しいから気の毒ね。ファーストクラスのお客様にステイ先で高級ワイン『ロマネ・コンティ』をご馳走になって、二日酔いで翌朝フライトでも、昔は大丈夫だったわ。ブランド品を密輸するCAも表沙汰に前はならなかったのに、航空会社も隠し事をしないように改心したのかしら」
と語ります。新制度が施行されたばかりですと、色々と問題が生じてしまうようです。
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